冴えない彼女の育てかた12巻感想

冴えない彼女の育てかた12巻の

感想・考察・パロディをまとめました。

冴えない彼女の育てかた 12 (ファンタジア文庫)

 

あらすじ

悩みに悩みぬいたメインシナリオ

『叶巡璃ルート』に解決の糸口を見つけ、

1番の功労者で「blessing software」の

メインヒロイン担当の加藤恵

誕生日デートの約束をした俺だったが…。

「悪い、実はそっち行けない」

『…』

「聞こえてるよね〜?

 俺の言ったこと、認識してるよね〜?」

あろうことかデート当日にドタキャンし、

向かった場所はー病室だった。

そこでとある人物から聞かされた話を受け、

俺は大きな決断をすることに。そしてその結果ー

『わたし、やっぱり、あなたの、

 メインヒロインに、なれないよ』

一気にメインヒロインの

攻略難易度は跳ね上がってしまい!

 

プロローグ

9月下旬。

倫也くんは、恵ちゃんとのデートをドタキャン。

彼が向かった場所は、病室だった。

 

あ、ついでに、11巻の内容を覚えていて、

かつエピローグの引きについて

様々な考察をした挙句、

この加藤恵に衝撃的なアクシデントが発生して、

『え〜、被害者指名、

 加藤恵。加えるに藤、恵方巻きの恵……』

などという警察無線とともに

アップテンポな主題歌が流れてくることを期待……

いや危惧した方々におきましては、

余計なご心配をお掛けしたこと大変に申し訳なく。

安心してください生きてますよ昏睡してませんよ。

age

18禁ゲーム君が望む永遠

 

第1章 GS2絶賛発売中だよ!読んでね!

倫也くんは、病室に到着する。

そこには、朱音さんが運ばれていた。

 

第2章 11巻が好きだった方はここで栄養補給しといてください

倫也くんは、恵ちゃんに朱音さんのことを話す。

倫也くんは、かつての仲間たちを心配する。

 

第3章 隠し味で不穏な描写を少しずつ、少しずつ加えていきますね〜

倫也くんは、英梨々の家を訪れる。

倫也くんは、英梨々を守りたいと考える。

 

学校での通称

『金髪ツインテールニーソ美少女』は、今は

『金髪ボサボサロング緑ジャージ眼鏡少女』へと

見事な変身を遂げている。

……いやその中の『眼鏡』は

もともと俺が持ってたやつだけど。

詳細は7巻エピローグを参照。

 

その時、気づいた、

英梨々が、作業に戻らない理由、

というか、原因に。

というか、サークルを抜けたときに、

はっきり言われてたことだった。

英梨々ちゃんは、倫也くんが側にいると描けない。

英梨々ちゃんが、倫也くんへの恋心を持っている限り、

倫也くんの前では、『柏木エリ』になれない。

 

第4章 社長が天才クリエイターな会社は気をつけた方がいい。マジで

倫也くんは、再び病院を訪れる。

そして、朱音さんから現状を聞いてしまう。

 

第5章 誰得シリアスって最初に言い出したのは誰なのかしら

倫也くんは、ある決断を下す。

そして倫也くんは、それを恵ちゃんに告げる。

 

「こんなの、誰がどう考えたって、

 神ゲーになるべき作品だろうが……っ」

この作品が、

伝説にならないなんて、納得できるはずがない。

霞詩子と、柏木エリが、

大ブレイクしないなんて、許されるはずがない。

倫也くんは、FC開発に関わることを決意する。

 

『じゃあ、じゃあさ……』

「ん……?」

『わたしたちのゲームは、

 神ゲーってやつになる、

 可能性を、捨てたの、かなぁ?』

「あ……」

8巻の伏線を回収。

それは恵ちゃんにとって、

2度目の裏切りだった。

 

『ねぇ、倫也くん……

 わたしは、どうしたらいいのかなぁ?』

なのに、今の恵は……

『理不尽に怒って、責めて、泣いて……

 そうやって、倫也くんを

 リアルで困らせたらいいのかなぁ?』

そんな、救いようのない2次オタに、

今まで辛抱強くついてきてくれた、

でも本当は、3次元の、普通の女の子は……

『それとも、いつもみたいに、わかったふうで、

 「行っておいで、頑張っておいで……

  そして、戻っておいで」って

 笑って、送り出した方が、いいのかなぁ?』

恵ちゃん……

 

第6章 あ〜、これはGS3で補完しなきゃ駄目だわ〜

倫也くんは、FC完成を目指す。

倫也くんは、英梨々ちゃんや

詩羽先輩と再びゲームを作る。

 

「でも、倫也……

 『blessing software』の方は?」

「う……」

そして、油断したところへの

一瞬のカウンターで、

今度は俺の方が黙らされる。

「そうね、

 澤村さんの指摘は正しいわ。

 たとえ女の子の本命が

 こちらだとしても、

 ゲームの方は間違いなく

 向こうが本命なのだから、

 あなたがこちらのタイトルに

 参加する道理は、これっぽっちもない」

「ちょっと霞ヶ丘詩羽

 その本命ってどっちのこと言ってんのよっ!?」

「これは紛れもなく浮気ね……

 となれば、たった1度、

 これっきりと毎回毎回決心しつつも

 ずるずると断ち切ることができず、

 いつしかその気持ちは誤魔化せなくなり、

 倫理君はある日一大決心をする……

 『話があるんだ。

  どうしても言わなくちゃならない、大事な……』」

丸戸史明

18禁ゲームWHITE ALBUM2

主人公「北原春希」の台詞

 

「俺を、男にしてくださいっ!2人でっ!」

「…………」

「…………」

「……あれ?」

あれ?じゃないんだよなぁ……

 

「……加藤さんには、もう話したの?」

「うん、最初に」

多分、俺が困り果てる姿を

想像していた詩羽先輩は……

その即答に、

今度はちょっとばかり、

戸惑いの表情を浮かべる。

「それで?」

「そりゃもう、

 ものすっげぇ怒られた。

 今でも許してもらってない」

だからこそ、サークルに戻るにも

きっと一筋縄ではいかないはずで、

これからの色々な面倒事を

考えると物凄く頭が痛い。

「でも諦めない……今度こそ、

 諦めない、自信があるんだ」

……なのに俺は、

さっきからの微笑を崩さないままでいて。

「何としても許してもらって、

 またサークルに戻してもらって……」

そんな俺の、奇妙で滑稽な表情を……

「そして、最高のギャルゲーを

 作り上げる、自信があるんだ」

詩羽先輩は、

今度は切なげな表情で、

ずっと見つめていた。

詩羽先輩は、倫也くんが恵ちゃんに決めたことを悟る。

そして詩羽先輩は、英梨々ちゃんの説得を行う。

詳細はGS3を参照。

 

第7章 女子の独白って可愛いけど、男子の独白って見苦しいよね

倫也くん達は、1年ぶりのチーム再結成を行う。

そして3人で、FCの完成を目指す。

その裏側で、倫也くんは恵ちゃんと連絡を取り続ける。

 

「しょうがないでしょ!

 だって、あたしは、あたしは……っ」

けれど今の英梨々は、

昨日の英梨々とはまるで別人で……

そんな、俺の余計な遠慮や配慮やその他諸々を、

ほとんど『しょうがないでしょ!』の

一言で片付けてしまった。

「あたしは、"柏木エリ"なんだからっ!」

英梨々ちゃんが、倫也くんを諦めたことを示す。

詳細はGS3を参照。

今回は、GS3とセットじゃないと理解出来ないから……

 

まぁそれでも、

最善じゃなくて次善と言い切るところが

ツンデ……傲慢なところだけど、

でもとにかく、確かに、

そのやり方ができるのは、

霞詩子と柏木エリを1番……

それこそ、紅坂朱音よりも掴んでいる、俺だけで。

……いや、俺と、"もう1人"だけで。

勿論、恵ちゃんのこと。

 

「そんなにやりたいなら、

 あんたが自分1人でやればいいじゃない!」

「そうね、その言葉は確かに

 クリエイターがディレクターに

 言ってはいけない言葉だけれど、

 クリエイターがクリエイターに

 言うのならセーフよね」

この台詞、懐かしい。

詳細は2巻を参照。

 

「さすがにこれは読んでてドン引きするわね……

 悪い意味で破壊力が高すぎるっての」

「『あなたに……あ・い・た・い』って……

 一体、どこの20世紀のギャルゲーかしら」

NECインターチャネル

ギャルゲー「センチメンタルグラフティ

 

第8章 あれ?なんか微妙にまとめに入ってない?

FC完成を目指す、旧blessing software。

 

だって彼女は……

そこまで攻略が大変なのに、

それでも攻略せずにはいられない、

とんでもなく魅力的な、メインヒロイン、だから。

いや、多分、きっと。

はい。

 

「待ってろ、英梨々。

 俺が追いかけて、今度こそ追いついて、

 そして、もう1度、一緒にものを作る。

 ……必ず、お前が参加したいって

 思えるような企画書を携えて、さ」

この伏線は13巻で回収される。

 

第9章 やべぇ、レギュラーキャラ軒並み欠席させるところだった

FC完成を目指す、全blessing software。

 

「もしかして君は……昔、

 伊織がサークルに連れてきた、あの中学生か?」

「…………覚えてたんですか」

3巻の伏線が回収される。

 

「それでも……」

「それでも……

 一緒に、作ってくれないかなぁ?恵」

7巻の伏線が回収される。

 

 

エピローグ

遂に完成したFC。

その帰り道、倫也くんは恵ちゃんに告白する。

 

そう、気のせいだ。

こんなに怒ってるのに。

いや、怒ってるからこそ、なのかな?

俺の手を、爪が食い込むほどに、

強く握って、離さないなんて……

倫也くんは、恵ちゃんが

強く握っていると思っている。

一方GS3では、恵ちゃんは、

倫也くんが強く握っていると感じている。

 

初めて出会った時……

いや、あの時すでに出会ってから1年経ってたっけ。

とにかく、ちゃんと知り合って

1月も経たないときですら、彼女は気安くて。

だから、ちょっと強く出てみれば、

なんとなく行けそうな感じで。

なのに、それから1年半、結局、何もなくて。

もしかしたら、それって、

男子として時間かけすぎなのかもしれなくて。

でも、実際に1年半、

2人の時間を過ごしてみて、やっぱり思ったんだ。

俺たちには、それだけの時間と、

言葉と、感情の交換が必要だったんだって。

簡単で、ちょろくて、厄介で、めんどくさくて。

何を考えてるか微妙にわからなくて。

というか、深くなんて

考えてないのかもしれなくて。

それでいて、いや、だからこそ……?

彼女の行動や言葉は、

なんとなく深くて、難しくて。

1年半前なら、

こんなに勇気はいらなかった。

1年半前なら、

事故とかノリで誤魔化せた……かもしれなかった。

けれど今は、こんなにも怖くて、

緊張して、手が震えて。

そして、ものすっごく、

強い気持ちでもって、俺は、その行動を決める……

「俺……恵が好きだ!3次元のお前が好きだ!」

「その『リアルの』っての、いらなくない?」

「…………ぉぃ」

この台詞を5年待っていた…

控えめに言って最高でした。

 

まとめ

はい。12巻のまとめでした。

今回でほとんどの伏線を回収した気がします。

倫也くんも遂に恵ちゃんに告白しました。

 

私は旧blessing softwareのメンバーと

ゲーム製作するところが好きです。

まるでWA2の雪菜true endのような。

 

次回は12巻の裏側を描いたGS3です。